[2474] 無題 by さとぴあ さんへ返信

[2474] 無題

無題 by さとぴあ
明日アップしよう。明日でもいいじゃんと思っていたら1週間が経過した。らくがきも進行していない。ブログに書こうと思った記事は寝かせすぎてどうでも良くなったものもある。

「作画汗まみれ 増補改訂版」大塚康生さんの本の改訂版を買うかどうか迷う。ネット上の知人のサイトですすめられた。1982年の文庫版はもっているので。それと、今回の改訂版では、かつて宮崎駿氏が手塚治虫追悼文において手塚−虫プロ批判を行ったのと同じく、虫プロダクションのアニメーション製作に批判的な本になっているようで、大塚康生さんや宮崎駿さんが否定する程に虫プロの仕事は無意味であったのか?という疑問。
アニメーションの動きなどを二の次にしてしまったのは虫プロの仕業かもしれないが、ストーリー性がある連続したアニメーション番組のスタイルを確立したのは虫プロだし、そのスタイルが今日までつづいている。その上、虫プロからは多くの作家が輩出されている。ストーリー性のある作品であるという事がその後の演出家や、漫画家としての力量につながっていったようにも思う。このあたりを断言するのは、アニメの現場を知らず、ただ、高校生の実験アニメ製作にしか携わった事のないものには詳しくは本当はわからないのが残念だ。


[2475] Re: 無題
きっと予想通りと思われたらそのとおりで申し訳ないですがカキコしてしまいますです。甜喜です(^^:ゞ

んー、確かに肯定的ではなかったかもしれないですね。
作画の事に限らず宮崎氏が「手塚のお涙頂戴なストーリーの作り方が
(やたら登場キャラクターを殺す等…)気に入らない」などと言っていた事があったのを覚えています。
でも、氏の事を全面否定していた訳でもなかったと後年言って居た様に思います。
記憶が確かなら例の本のなかでも大塚氏も手塚氏が月岡貞夫氏をはじめ手塚プロの人間を東映に送り込み
アニメの研修をさせていた事に関して随分関心を寄せていた様に思います。
世に名を残す実力者の大半は「我」が強いものですから…。ついキツイ言い方になるんだと思います。
「〜の何々は○△×だ!」という批判は勿論自分が気に入らないからというのは前面にあるのでしょうが、
又、意識しているという気持ちの表われでも有るのでしょうね。
「ドカベン」の水島新司氏が有名になった頃、一度手塚氏にお会いする機会があった様ですが
「水島君は野球の漫画だけ描いていれば良いんだから良いよね」と言われた事があるそうです。
その当時は「ムッ」としたそうですが、後年になって「俺もそんな事を言われた」みたいな漫画家さんがどうやら
アチコチに居てしかもそう言われた人は大抵当時大人気かその後も長く活躍している方ばかりだったらしく、
考えてみると「意識はして貰えていたのかな」と思ったそうです。まぁ、本当のトコは本人しか解からないのでしょうが。
あと、活字の力という事もあるでしょうしね。
実際話を聞いてみると違ったっていう話はよくありますし。
記者が「そう書いたら面白い」と勝手に思って、”批判”と感じる部分だけ強調して抜粋するケースってありますから。
又、口や指の先から出る事が全てで無い事も又事実ですし。
どんなキチンといろんな引用を使い文章をまとめてみても所詮は生きた人間の言葉ですから…。
時と共に「書いた・言った」時期にはそう思ってても歳とともに考え方が変っていくという事もありますし。
私の例で申し訳ないですが今は両方好きですけども
二十歳の頃は猛烈な「車嫌い」でした。
十七歳の頃は猛烈な「車・バイク嫌い」でした。
実際に触れてみる事で考えていたものと随分違っていて、今ではすっかり考えが180°変ってしまいました。
私だけかも知れませんが、人の考えなんてその程度のものだと思うのです。

確かに虫プロは立ち上がり当初ムチャな事をしてたとは思います。一度倒産もしているようですし(しかかったのかな?)。
が、必ずしも全て無駄だったと言えば違うと思います。
結果論だけ取り上げてしまうとそう感じますが、そこから学ぶ事も又多かった筈です。
未だに自転車操業ですが一応は週間アニメも現在は定着化はしてます。
これって虫プロが思考錯誤した経緯があるからであって、やはり今更一から別の誰かが週間アニメを作ろうとしたら
虫プロと同じ結果を招くのは間違いないと思います。
「劇場アニメ」が日本のアニメを世界に知らしめた要素である事は間違いないですが、その地盤には「週間アニメ」が
アニメ関係者は勿論、一般の人にもアニメにより多く親しむ事の出来る場所を提供しているという現実があってこそ
今日の日本のアニメーション技術があると私は思ってます。

この世界は本当に馴れ合いが無いから、日常みんな喧嘩してる様な印象を受けますが
実はただ「負けず嫌い」なだけで、お互いの技術力は批判するその根底では悔しいと感じる位に
認めてるのでしょうけどね。認めてしまったから批判する。
まぁそこで「まいった」って言わないから今の技術があると思えば結果的にこういう事も
決して全て悪い事ではないのかも知れませんね。

因みに現代に置き換えると、お話する機会はそこそこあるみたいですが一人一人の話を聞くと
宮崎駿、大友克洋、押井守それぞれプライベートではお互いの作品にアレコレケチつけてるみたいですね。
でも、その年年ではお互いを明らかに意識したような演出がその年に作られたアニメ作品に出てたりしますし。
こういうのも「切磋琢磨」って言うのかも知れません。又、例によって長文失礼しました。


[2476] Re: 無題
井伊甜喜さんこんにちは。

手塚治虫先生が、気になる作家、人気作家に批判的なコメントをついしてしまうというのは、石ノ森章太郎氏のジュン等が有名ですね。「ジュンはマンガじゃない」といわれて、雑誌COMでの連載を辞退しようとしたら手塚氏が謝罪に来たというエピソード。

宮崎駿さんのコミックボックス1989年5月号「特集ぼくらの手塚治虫先生」の“追悼”コメントも、「手塚さんは闘う相手だった」と意識せざるを得なかった事がかかれてますし。ただ強烈で、手塚批判だけでなく、虫プロについては−

「自分が義太夫を習っているからと、店子を集めてムリやり聴かせる長屋の大屋の落語がありますけれど、手塚さんのアニメーションはそれと同じでした」「虫プロの仕事も、ぼくは好きじゃない。好きじゃないだけでなくおかしいと思います」
宮崎駿 1989
(抜粋)

相互に意識しているというよりは壊滅的な批判を余裕をもってやっておられるようにしか読めない。宮崎さんだけでなく、今回の「作画汗まみれ 増補改訂版」で、大塚康生さんも最初の文庫から20年経過して虫プロの仕事についてわざわざ加筆されている事のはどうして?書評を読むと、以前は手塚さんが生きておられたので遠慮されていたのだろうなぁといった意見がちらほらと。こうなると、宮崎駿さんが「みんなで失笑してました」という中に大塚さんも居たのかな?と思ったり。

井伊甜喜さんが倒産?と?付きで書かれてますが、私の中では、虫プロ倒産→あしたのジョー班を中心にマッドハウス創立、その他がサンライズへとスタッフがながれている。
安彦良和氏はあしたのジョー班から声がかからなかった為、マッドハウスではなく、サンライズに流れたと動画王にコメントを書かれている。

倒産前、すでに虫プロが手塚作品を製作しなくなってきた時期に、手塚治虫が社長を辞任し、手塚氏とは無関係なアニメスタジオに。
現在ある虫プロは労組による再建虫プロ。
手塚氏がフルアニメとリミテッドアニメの区別がついてないと批判されていたとしても、虫プロスタッフはそうでもないと思うし。

大塚さんの本について参考にしたサイト
蒼穹の回廊書評
無責任賛歌

宮崎駿さん関連
手塚さんの主張というのはみんな間違いです。 

上記2ちゃんねるのかなり長い論のやりとりをみるだけでも、答えは簡単じゃないなと思うのですけれどね。虫プロは手塚治虫がという以上に作家集団という印象が私には強くあります。


[2477] Re: 無題
お久し振りです♪
確かに、虫プロはクラスター社会であったのだと思います。

才気煥発な若者が集まり、今よりも明日、明日よりも明後日と、互いに精進仕合ながら切磋琢磨でもって、今日のアニメの土台を築いてたんじゃないかなと……
なのにその遺産を食いつぶしているようなのが今のアニメ業界と思うのは、懐古趣味的過ぎるかな?


[2478] Re: 無題
dadaさんこんにちは。
見捨てられたのかもって思っていました(^^;。

>才気煥発な若者が集まり

虫プロの特徴は、永島慎二、出崎統、村野守美など、もともと漫画家だったスタッフが原画動画演出をおこなっていたりする事もあるんじゃないかと思っています。

アニメとは別のマンガ出版の為の虫プロ商事の雑誌COMから輩出されたマンガ家も多いですし、アニメの虫プロではないかもしれませんが、虫プロ商事の評価もしたいですね。
いずれの虫プロも商業的に失敗したあたりが問題なのですが、そのかわり、作品作りや作品発表には熱がこもっていたような気がします。

>今のアニメ業界

どうなんでしょうね。
虫プロのように社員が100名を越えた状態でいつも一緒という状態から、あちこちに動画を描く人は別々なスタジオに外注が当然になってきてのというあたりから、「○枚描いていくら」なので「線の多い作品担当になると生活がつらい」といった感じになってしまったという事もあるのかなとか思ったりもします。
ついにここ10年で動画海外発注はあたりまえになりましたし。


[2479] Re: 無題
こんにちは。

「今のアニメ業界」

お世話になってるわりに、ちっとも知らないのが正直なところです。某雑誌に連載中の「アニメがお仕事」という作品を読みながら「ほおぉ〜」と思ってたりするだけで…
仕事数が収入に比例するというのは、しんどいですよね。同じギャラなら楽なものに流れるのは人情ですし。
昔より、アニメの発信地は増えてますよね?地上波以外とか、地上波での深夜枠とか。作り手が増えている分、見る方も全部に目が行き届かなくて評価が集まりにくいのかもしれないですね。その分「熱」を感じ取りにくいのかも。
ひとりの観客としては、「ええっ、これ、アニメ化してくれるのぉ〜!?」という作品が多くなっていることがスゴく嬉しくて、(出来に一喜一憂するのもまた…♪)ひたすら応援したい気持ちになりまする。
ところで、マッドハウスって虫プロ倒産から創立された会社だったんですかー。知りませんでした。ひとつ勉強!


[2480] Re: 無題
なをさんこんにちは。
書き込みどうもです〜。
虫プロのあしたのジョー班のメンバー30名がそのまま、マッドハウスにいったようですね。設立はあしたのジョー演出の出崎統氏。
ネット上の情報ソース

http://homepage.mac.com/wayang_gamelan/interview/dezaki/

>今のアニメ業界

的確に何かいうには私だとキャパ(容量)不足かなぁ。キャパたりない状態でも何かいえるとすれば、確かになをさんの指摘のように、数が多すぎて結局観ている時間がなくて、何をみたらいいのか選択するのがしんどくて、という状態なのかも。
実は観ているテレビアニメは、ブラックジャックと、ふたりはプリキュアだけ。
今このテキストを書きながら聞いているCDは

聞いてるアニソンが80年代で止まっているような状態です。
おまけにJ-POP?はいまだにキャンディーズで70年代だったりしますし(^^;。


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